物価上昇や材料供給不足により新築戸建てに手を出し辛くなってきた昨今。
住宅の購入について中古での購入も検討に入れている人も少なくないのではないでしょうか。
今回は中古住宅を購入する前にここだけは押さえておきたいポイントを注文住宅の施工管理者として15年以上の経験のある私が実際に重視した項目を3つに厳選しました。
中古住宅で見るべきチェックポイントを理解して後悔しない中古購入をしましょう。
1.建て替えが容易な土地かどうか
中古購入なのに建て替え!?と思った方も多いかと思いますが、実はこれはかなり重要なポイントです。
法改定や周りの環境の変化により昔は建築できたが今は新築工事ができない、または新築を行うために多大な費用が掛かる土地と言うのは意外と多く存在しています。
中古購入ですから今現在は住める家があって、とりあえず不自由のない状態なのかもしれません。
ただし、不測の事態が起きて家を建て替えなければならない、大規模な工事を行わなければならないとなった時に許可が下りないような土地であった場合、今ある家が住めなくなってしまった時点でその土地の価値もなくなりいざ手放そうにも買い手が見つからないなどの事態となってしまいます。
・購入する土地が公共の道路と接していない
・水道管引き込みが地域の合同になっており口径変更できない(20㎜以上でないと新築できない地域)
・狭小地や高低差が大きく建て替え工事が困難
こういった土地は持ち主が建て替えを検討したが費用がかかりすぎるので手放すことを決めたと言った可能性が多く存在します。
国道沿いの敷地などは原則雨水を道路に流すことができないとされているので排水の面でも不都合があり、道路から新設で取り出す場合、莫大な費用がかかる事もあります。
不動産屋さんもデメリットの部分は進んで話はしないケースも多いため注意しましょう。
2.建物の築年数によって耐震基準を判断する
購入する建物が強い家かどうかはプロでも見ただけでは判断できません。
その判断基準の一つとして利用するのが築年数による耐震基準の違いです。
建物を建築する際には都市計画区域外の小規模建築以外の建物について建築確認申請をし許可になった建物を建築する決まりがあります。
この許可の基準は歴代の地震被害より段々と強化されていますが、強化前の物件では基準が緩く、現在の基準に適合していない建物である可能性が高いです。
2000年基準 (2000年6月~現在)
新耐震基準(1981年6月~2000年5月)
旧耐震基準(1981年5月以前)
上記の日付はあくまでも申請日ベースとなっており完成日とは異なります。
例)1981年5月に建築申請をして10月に完成している場合、申請が5月のため旧耐震基準のクリアで建築が可能
購入を検討している物件で調べるには完成日ではなく申請の許可日を確認しましょう。
もちろん基準前の建物だから絶対にダメ、基準後の建物だから絶対に安心というわけではありませんが、知識がない方でもある程度の安心材料にはなるので調べてみて損はないでしょう。
また、旧耐震基準の建物ではフラット35等の適合証明が受けられなくなっていますので住宅ローンで購入することを検討している人はあまり古すぎる物件は家が担保できず否決となるケースが多いです。
その場合、家を地方銀行や信用金庫等で取り扱っている無担保の住宅ローンを利用するという選択肢になるでしょう。
3.相場が適正かどうか
コロナ過において急速に高まった郊外需要の波に乗っかって中古市場もある程度活性化しています。
一部の富裕層に向けて別荘やリモート施設向けに多少価格を上げて市場に流しているケースや、需要が高まった分、売り主側も強気の価格設定のことも多くあります。
不動産屋さんは原則売り主さんが決めた価格で募集をかけるため相場に合っているかどうかは売り主さん次第なところもあります。
中古住宅はまとまった地域に販売されていることが少ないためその周辺の土地相場を調べる事は容易ではない事が多いですが、1つのサイトではなく色々なサイト(中古住宅だけでなく土地のみのサイト)を見ることによりおおよその相場観がつかめてくるかと思います。
基本的に建物は30年~35年経つと価値としては0となりますので土地の坪単価で相場と比較してどのくらい離れているかで建物の価値と実際の状態を見比べてみるというのも一つの手です。
また、不動産屋さんの多くは売り主さんから「○○万円までなら下げてもよい」と最低条件も決められているケースがありますが、人気が高い物件や出たばかりの物件だと当然その話はなかなか出てきません。
予め相場観を調べておけば交渉の材料にも使えますし、逆に相場に対して安すぎる物件については何かしら不安要素を保有している可能性が高いので、検討している地域の土地単価は事前に情報収集しておくと良いでしょう。
いかがでしたか?
まだまだ見るべきポイントは多数あるとは思いますが、後悔しない中古購入のために少しでも皆さんのお役に立てたなら光栄です。
これからも私が運営していくうえで気づいた情報があればお届けしていきたいと思います。
またInstagramや今後YouTubeを使って活動し、いずれは独立起業を目指して様々なことを提供していく予定ですので今後ともお付き合いいただけますと幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
またお会いしましょう!しるふぃでした!
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